ダッシュボード活用事例集(データセットのレシピ)
2026-03-03 11:19:18 UTC
1. 概要
この記事では、ダッシュボードでよく利用されるグラフの作成手順を「レシピ」として紹介します。 「データセット機能」を使うと、社員名簿のデータを組み合わせて、「年代別の分布」や「残業時間の推移」など、オリジナルのグラフを作成できます。
所要時間:1つあたり約5分
重要な用語と役割
| 用語 | 役割・定義 | 判断基準 |
| データセット | グラフの設計図 「どの項目」を「どう集計するか」を設定したものです。これを作成しないと、カスタムボードにグラフを貼れません。 | カスタムボードに表示したいグラフがまだ一覧にない場合に作成します。 |
| 計算式項目 | データの加工 「26歳」を「20代」に変換するなど、グラフ化しやすくするためにデータを加工する機能です。 | 年代別集計や、在籍年数の平均を出したい場合に利用します。 |
メリットとリスク
• メリット: 「管理職の男女比推移」や「部署ごとの平均残業時間」など、経営判断に必要な指標を可視化できます。
• リスク: 設定項目(特に計算式)を誤ると、正しい集計結果が表示されません。また、作成には「ダッシュボード管理者権限」が必要です。
2. 事前に準備するもの
• ダッシュボード管理者権限
◦ 権限がないとデータセットの作成・編集はできません。
• 社員名簿のデータ整備
◦ 「性別」「入社日」「役職」などのデータが入力されている必要があります。
3. 基本操作
ここでは、最も基本的な3つのグラフ設定を紹介します。
まずは、[ダッシュボード] > [データセット] > [新規作成](または既存のデータセット) を開きます。
以下の設定は、画面右の[データセット編集]から編集します。
方法①:男女比(円グラフ)
組織の男女構成比を可視化します。
1. データセット編集
◦ 必要項目: [性別]
◦ 絞り込み: [在籍状況] > [在籍中]
設定が完了したら、[保存]をクリックします。
2. 次にグラフの編集をします。
1) グラフ名を記入し、[作成]をクリックします。
2) グラフ設定から以下の項目を入力します。
◦ 表示方法: [通常] > [円グラフ]
◦ 集計対象日時:[最新の日付]
◦ グループ化: [性別]
◦ 集計方法: [件数]
設定が完了したら、ページ右下の保存をクリックします。
上記の手順を参考に、以下も作成してみましょう。
方法②:従業員数の推移(折れ線グラフ)
過去から現在までの人数の変化を可視化します。
1. データセット編集
◦ 必要項目: (任意項目でOK)
◦ 絞り込み: [在籍状況] > [在籍中]
2. グラフの編集
◦ 表示方法: [時系列] > [折れ線グラフ]
◦ 集計対象期間: [任意選択](例:開始年月を指定)
◦ グループ化: [選択なし]
◦ 集計方法: [件数]
・完成イメージ
方法③:部署ごとの残業時間(棒グラフ)
※事前に社員名簿で「月平均残業時間(数値項目)」と「月」のデータ登録が必要です。
1. データセット編集
◦ 必要項目: [月平均残業時間]、[月]
2. グラフの編集
◦ 表示方法: [通常] > [棒グラフ]
◦ グループ化: [月]
◦ 集計方法: [平均]
◦ 項目選択: [月平均残業時間]
4. 応用(計算式を使う)
データを加工して集計する高度な設定です。
方法④:年代別の分布(10代、20代...)
年齢データをもとに、「年代」という区分を作成して集計します。
手順1:計算式項目の作成
データセット編集画面ではなく、[社員名簿] > [項目・レイアウト編集] の設定で以下の計算式項目を作成してください。
• 項目名: 年代
• 計算結果タイプ: 文字列
• 計算式:
IFS({プロフィール>年齢} < 20, '10代', {プロフィール>年齢} < 30, '20代', {プロフィール>年齢} < 40, '30代', {プロフィール>年齢} < 50, '40代', {プロフィール>年齢} < 60, '50代', {プロフィール>年齢} < 70, '60代', {プロフィール>年齢} < 80, '70代', '80代以上')
・計算式項目のイメージ
手順2:グラフ設定
1. データセット編集
◦ 必要項目: [年代](作成した計算式項目)
◦ 絞り込み: [在籍状況] > [在籍中]
2. グラフの編集
◦ 表示方法: [通常] > [棒グラフ]
◦ グループ化: [年代]
◦ 集計方法: [件数]
方法⑤:部署ごとの平均在籍年数
注意: 「○年○ヶ月」という文字列データは平均計算ができません。「1.5年」のような数値データを作成する必要があります。
手順1:計算式項目の作成
• 項目名: 在籍年数(数値)
• 計算結果タイプ: 数値(小数点桁数:1)
• 計算式:
ISBLANK({入退社・雇用状況>入社日}) ? '' : DATEDIF({入退社・雇用状況>入社日}, NOW(), 'M')/12.0手順2:グラフ設定
1. データセット編集
◦ 必要項目: [在籍年数(数値)]
◦ 絞り込み: [主部署] で任意の部署を選択
2. グラフの編集
◦ 表示方法: [通常] > [棒グラフ]
◦ グループ化: [主部署]
◦ 集計方法: [平均]
◦ 集計項目: [在籍年数(数値)]
5. 成功したか確認する
1. 作成したグラフが [データセット] > [グラフ一覧] に表示されていること。
2. グラフに「データなし」やエラーが表示されず、数値や図形が描画されていること。
3. (時系列の場合)過去のデータポイントが表示されていること。
6. うまくいかないとき
症状:集計項目に選択したい項目が出てこない
• 原因: 計算結果タイプが「文字列」になっています。
• 対処: 平均などを算出する場合、対象の項目は「数値」または「計算結果タイプが[数値]の計算式項目」である必要があります。「○年○ヶ月」のような文字列項目は集計できません。
症状:円グラフに「表示できません」と出る
• 原因: グループ化の項目数が150を超えています。
• 対処: 円グラフで表示できる項目は最大150個です。絞り込みを行うか、棒グラフなどに変更してください。
症状:退職者が含まれてしまう
• 原因: データセットの初期状態では退職者もデータに含まれます。
• 対処: データセット編集の [絞り込み] で、
[在籍状況] > [退職済み] を [含まない] に設定してください。7. 次にやること
レシピを使ってグラフ(データセット)を作成できたら、それをカスタムボードに配置してメンバーに共有しましょう。
• [STEP3 カスタムボードの作り方] (作成したグラフを配置する)