人事評価/1on1の実施方法
1on1とは?
1on1とは、多くの場合はマネージャーとメンバーが1対1で定期的に対話をする場です。
管理のための人事面談とは異なり、部下の成長をサポートするためのメンバーが主役の時間です。
1on1について、HRBrainが運営する人事について学べるメディア「HR大学」にも記載がございます。ぜひご参考にご覧ください。
HRBrainで1on1を実施するには、下記いずれかのテンプレートを活用して頂きます。
・ヒアリングシート:1on1がまだ社内に馴染んでいないお客様にお勧めです
・記録シート:1on1が社内に浸透してきたお客様にお勧めです
シートの作成等、実際の操作面につきましては以下のヘルプページをご確認ください。
▷ヘルプページ:評価シートのテンプレートの特徴・選び方
目次
どんなことをするの?
具体的な1on1の進め方
1on1ではメモが重要
メモをしないと困ること
1on1で注意すること
どんなことをするの?
1on1で行うのは、主に「成長のために内省を促すこと」「期待値をすり合わせること」です。
実施する項目は企業によって異なりますが、よく利用されるのは下記の4つです。
① 目標の進捗共有 ② 上手くいっている事とその理由 ③ 上手くいっていない事とその理由 ④ コンディション面や相談したい事
②③を実施するためには、最近あったことを振り返る必要がありますが、
自分の目標に関係する動きや考えをベースに話す場合が多いため、
①でいったんお互いに今の状況を整理するという流れです。
具体的な1on1の進め方
①準備
・スケジュールを確保し、面談の時間を確保します(基本的には30分)
下記がスムーズに1on1のスケジュールを抑えるための流れ
1)月に1回決められたタイミングに上司から1on1の時間を取得してくださいと案内する
2)メンバーが上司との1on1スケジュールを確保する
②面談
・面談の時間は一人30分程度を目安にしましょう
・1on1はメンバーの内省を促すための面談ですから、マネージャーは基本的には聞き役です。アドバイスや詰問のような質問は避けて、メンバーが話しやすくなるようなあいづちや復唱、声かけを中心に、面談を進めていきます。
・面談は、リストや実践シート通りに進むとは限りませんが、問題はありません。面談を手順通りに進めることは 1on1の目的ではないからです。メンバーの主体性を引き出すこと、長期的な変化を見ていくことの方が大事なので、正しい手順にこだわりすぎず、ざっくばらんにメンバーと話すことに注力しましょう。
・面談のログは、マネージャーもメンバーも必ずメモなどの形で残します。お互いの認識のずれを最小限にとどめ、今回の面談内容を次回にも生かせるようにしましょう。メモについては次項『1on1のメモについて』で詳しく説明します。
③面談後
・一度面談して終わり、ではありません。1on1は継続していくことが重要なので、今回の面談内容を次回の面談に生かせるよう、前回までの面談内容は、面談前に必ず確認しておきます。毎回の面談時、前回の面談内容の振り返りを軽く行うのもよいでしょう。
・最初はお互いに緊張気味だったり照れくさかったりする1on1ですが、繰り返すうちに コミュニケーションが深まり、有意義な時間になっていくことを実感できるはずです。
1on1ではメモが重要
人は忘れる生き物です。曖昧な記憶は自分の都合のよい方向へ変換することも多いので1on1時にメモを取ることはとても重要です。 1on1の実施自体をゴールだと認識している人はメモを取りません。実施することをゴールとするのではなく、育成の手段の一つと捉えて、最大限に活用していくことが大切です。
メモはメンバーとマネージャー、双方取ることが重要です。
そして、お互いに見せ合うことが可能な状態で1on1の面談を進めていきましょう。
メモをしないと困ること
▼人事視点
・全社の1on1の質を上げることができない
メモがないと会社全体でどんな1on1が行われているか把握できず、改善することもできません。1on1に長けたマネージャーがいる場合、そのノウハウはぜひ他のマネージャーにも共有してもらいたいところですが、メモがないと、せっかくのよい情報が社内共有できないという残念な事態になります。
・1on1の実施状況が把握できない
人事側で1on1の実施状況が把握できないため、マネージャーの「やっています」「できています」を信じるしかありません。
▼評価者・被評価者視点
・信頼関係が構築できない
メモを取らないと、お互いの認識がずれているのに気づくことができない可能性があります。 前回までの1on1の振り返りや、それを踏まえた会話ができないので、関係性を積み上げていく ことが難しくなります。
1on1で注意すること
・継続して実施すること
せっかく始めても、面談を実施できず自然消滅では意味がありません。長期的に実施してこそ効果が出るものですから、1ヶ月に一回の実施が難しい場合は、2 ヶ月に一回にするなど、まずは続けられる頻度からスタートしてみてください。
・1on1は評価のための面談ではなく、従業員の成長機会の提供という認識を全社として持つこと
1on1の場は評価を行うためのものではないことに気をつけなければなりません。発言が評価につながるとなれば、自由に発言することができなくなります。